開発効果測定の枠組み・手法リスト

組織名
評価枠組み・指標名
概要
Global Reporting Initiative(GRI)
Global Reporting Initiative Guideline
企業がサステナビリティ・レポート(CSR報告書等)を作成する際に参照可能なガイドライン。
UNEPと連携。Triple Bottom Line(経済・社会・環境)を中心とした指標。
Global Impact Investing Network(GIIN)
Impact Reporting and Investment Standards(ISIS)
インパクト・インベストメントを促すために、企業や投資家が参照しやすいよう開発された標準的な指標。
組織、財務、企業活動の社会・環境・労働面のインパクト、製品・サービスのインパクトを算出するため、指標の名称・定義・単位等を辞書的にリスト化している。様々な手法や枠組みを対象としつつ、一貫性やデータ比較のニーズに合うよう設計されている。実際の使用例等もウェブ上で共有できるようにすることで、重点指標の設定が円滑になることを目指している。ANDE等の普及活動により、130以上の組織で利用されている。
Business call to action(BCtA)
Measuring Value of BCtA Initiative: A Result Reporting Framework
BCtAに参加する企業がinclusive businessの開発効果を把握するための枠組み。①BCtAの貢献の実証 ②ビジネスモデルの創出に関する情報提供 ③民間セクターによる新たな動きの促進、という3つの理由から開発された。投資、雇用創出、人材開発、企業開発、所得向上、財・サービスへのアクセス、インフラと持続可能性を中心とした指標。企業は応募フォームに事業開始前に期待される開発効果を記載し、その後毎年、results formに実際の成果を自己申告する。
International Financial Corporation(IFC)
Development Outcome Tracking System (DOTS)
IFCプロジェクトの開発効果測定法。①Financial Performance②Economic Performance③Environmental and Social Performance④Private Sector Development Impact の4つの枠組みに沿っており、開発効果の測定については、①開発効果②IFCにとっての利益③IFC独自の付加価値の提供の3つのフレームワークを重視。IEG (Independent Evaluation Group)という独立した評価機関による評価と、IFCのプロジェクト担当者によるプロジェクトベースの評価の2本立て。事業セクター毎にベースとなる指標が決まっており、企業が提出する報告をもとにIFCが事業評価をおこなう。評価の時期は、事業終了直後に加え、プロジェクトサイクルにわたって数年先もトラックする。
IFCは現在、inclusive businessの開発効果を測定する簡易な手法を開発中。
World Business Council on Sustainable Development(WBCS)
Measuring Impact Framework
ビジネスの開発インパクトを評価する枠組み。企業自身が評価する範囲を決め、直接・間接的インパクト、および開発効果を分析し、その結果を経営判断に生かしていくことが期待されている。
プロセス重視で特定の指標を設けていないが、主に企業経営・環境マネジメント、インフラ・財、サービスの提供、雇用・技術開発、現地調達・納税の観点から評価。
2008年後半にローンチ。20以上のWBCSDの会員企業と15のステークホルダー(研究機関、NGO、政府)の協働によって作成された。報告やベンチマーキングのツールではなく、分野や国の事情、会社の目的等に合わせて測定するための手法。コンプライアンスを超え、ステークホルダーエンゲージメントを奨励し、従来のツールを保管し、柔軟性および外部性をもつ等といった特徴がある。
Donor Committee for Enterprise Development(DCED)
Standard for Measuring Results in Private Sector Development
二国間・マルチ援助機関が策定した、民間セクター開発の成果を分析する枠組み。
方法としては、結果の連鎖を策定し、変化を指標化して測定、因果関係を分析、広範な変化(システムや市場)を検討、費用の分析等をしたうえで総合的に評価する。
Oxfam
Poverty Footprint
企業活動が社会へおよぼす影響を企業自身が知ることを補助する評価の枠組み。①バリューチェーン ②マクロ経済 ③制度・政策 ④環境分野への取り組み ⑤商品・製品開発とマーケティングの5つの分野において ①多様性とジェンダー ②健康と福祉・福利 ③生活水準 ④エンパワメント ⑤安全と安定、という5つの項目への貢献から分析する。開発を専門とする独立的なリサーチチームが実行する。
企業の説明責任と透明性の確保、およびビジネスモデルの改良による貧困削減への貢献、マルチステークホルダーアプローチによる共同学習の機会等を目的とする。
アキュメンファンド
BACO(Best Available Charitable Option)
チャリティーとインパクト・インベストメントについて、その投資回収および社会的インパクトを定量化する指数。SROI(Social Return on Investment: 社会的投資収益率 = 事業によって生じたアウトカムを金額換算し、費用便益分析の方法論に基づいて投資対効果の比率を算出する方法)の考え方に基づいて開発された独自の評価手法。自らの事業のパフォーマンスの高さを支援組織に対して示すためのもの。
SROIでは、事業によって創出された価値を「当該事業がなかった場合、どの程度の費用が発生していたか」という観点から計算し、この金額換算値を「インパクト」と定義する。定量化のメリットがある反面、金額換算の根拠の正当性については議論のあるところである。
UNDP
GIM(Growing Inclusive Markets)戦略マトリクス
市場の制約を攻略するために、制約課題と企業戦略をマトリックス化した戦略的な分析フレームワーク。制約には ①市場情報:企業は貧困層(趣向、資源、技術等)をよく知らない ②規制環境:規則や契約は履行されない。企業や人々は法的制度に守られていない。規制環境がビジネスフレンドリーではない ③物理的インフラ:輸送インフラ、水・電気・衛生・電気通信ネットワークの不足 ④知識と技術:貧困層は製品やサービス、サプライチェーンへの参加から利益を得る知識や技術が不足していることがある ⑤金融サービスへのアクセス:クレジット、保険、貯金、銀行サービスへのアクセスの不足 の5つがあり、戦略には ①製品とプロセスの改良 ②制約解消のための投資 ③貧困層の強みを活用 ④資金と能力の統合 ⑤政府との政策対話に参加する が挙げられている。
DFID Business Innovation Facility(BIF)
Baseline Form for new projects
企業が検討中のinclusive businessが、貧困層を消費者として裨益する場合と、生産者・流通業者として裨益する場合とに分けて、インパクトを考える枠組みを示す。財務、開発、環境の観点からの評価。参考指標が示されているが、企業は自由に記載して良い。
ページ上部へ戻る