持続可能な公共調達

持続可能な公共調達とは?

現在世界では、政府や地方自治体による物品購入や役務・工事の発注から成る公共調達を持続可能な社会づくりの政策の中に戦略的に位置付けようとする動きが進んでいます。持続可能性基準を公共調達に組み入れた「持続可能な公共調達」(Sustainable Public Procurement:SPP)によって、環境・社会・経済を統合的に促進し、持続可能な社会づくりを政策の一貫性のもとに実施することが求められています。

「持続可能な公共調達」は持続可能な開発目標(SDGs)の目標12「持続可能な生産と消費」においても重要な柱の一つとして位置付けられています。 そして、「ビジネスと人権に関する指導原則」(指導原則)では、国家が「国際的に認められた人権」を保護する義務を果たすために、政府が公共調達の案件受託企業を監督すること(指導原則5)、受託企業による人権尊重を促進すべく自ら模範を示し企業の行動変容を促すこと(指導原則6)を求めています。
第4回 持続可能な公共調達(SPP)フォーラム(東京)(2018年11月8日)
第7回 国連「ビジネスと人権フォーラム」(スイス・ジュネーブ)での公共調達に関するセッション登壇(2018年11月26日)

CSOネットワークの取り組み

CSOネットワークでは、多様なステークホルダーとの対話・連携などを通じて、「ビジネスと人権」に関する理解・実践、責任あるビジネスの促進を促すための取り組みを行っています。
ビジネスと人権に関する主な取り組みはこちら

また、持続可能な公共調達に関しては、2016年度より、地方公共団体における調達と持続可能性を考える調査研究プロジェクトを開始し、持続可能な公共調達のあり方を日本社会の文脈で模索し、活動を行ってきました。
2016年~2018年度の取り組み詳細はこちら

2022年度からは、CSOネットワークと国際労働機関(ILO)駐日事務所の共同調査事業 “Towards a sustainable society through promoting business respect for human rights in government public procurement”(2022年6月〜2023年12月)を通じた調査・提言に取り組んでいます。
共同調査事業の詳細はこちら

▶提言・調査報告書

中谷元・首相補佐官(国際人権問題担当)に第一次提言を手交(2022年12月20日)
提言の概要図

「持続可能な公共調達推進に関する第二次提言 ~バリューチェーンにおける責任ある企業行動・労働慣行の促進に向けて〜」
(2023年7月)

様々なステークホルダーとのエンゲージメントを踏まえて改訂した第二次提言を公表しました。

▶詳細・ダウンロードはこちら

※2022年12月に公表した第一次提言はこちら

パンフレット「人権を尊重する持続可能な公共調達-人を大切にする持続可能な社会の実現に向けてー」
パンフレット「人権を尊重する持続可能な公共調達-人を大切にする持続可能な社会の実現に向けてー」(2023年7月)

▶詳細・ダウンロードはこちら

SDGs推進
ビジネスと人権

▶さまざまなステークホルダーとの対話・連携

公労使、市民社会、アカデミア等のステークホルダーとの対話・連携を通じて、持続可能な公共調達に関する理解促進・普及に取り組んでいます。

「持続可能な公共調達推進に関する第一次提言」に関するダイアログ

・2023年1月17日実施 (詳細はこちら

参加者:江森 克治氏(全日本印刷工業連合組合 常務理事)、川北 秀人氏(IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所] 代表)、深津 学治氏(グリーン購入ネットワーク事務局長)、松岡 秀紀氏(一般財団法人 アジア・太平洋人権情報センター特任研究員)、田中 竜介氏(ILO駐日事務所 プログラムオフィサー 渉外・労働基準専門官)、オブザーブ:竹内 孝曜氏(グリーン購入ネットワーク)

・2023年1月18日実施(詳細はこちら

参加者:小川 隆太郎氏(認定NPO法人 ヒューマンライツ・ナウ 事務局長)、川崎 可奈氏(認定NPO法人ヒューマンライツ・ナウ ビジネスと人権PJコーディネーター) 、田中 竜介氏(ILO駐日事務所 プログラムオフィサー 渉外・労働基準専門官)

・2023年2月16日実施(詳細はこちら

参加者:仁平 章氏(連合 総合政策推進局 総合局長) 、森田 義之氏(連合 総合政策推進局 労働条件局 局長)、長江 彰氏(連合 総合政策推進局 労働条件局 部長)、田中 竜介氏(ILO駐日事務所 プログラムオフィサー 渉外・労働基準専門官)

パネルセッション「人権を尊重し労働者を保護する持続可能な公共調達を考える~国際的潮流と国内外の事例を踏まえて~」

・2023年3月20日実施 (詳細はこちら

登壇者:原田 晃樹氏(立教大学 立教大学 コミュニティ福祉学部コミュニティ政策学科 教授)、高橋 大祐氏(弁護士)、古谷 由紀子(CSOネットワーク代表理事)、長谷川 雅子(CSOネットワーク事務局長・理事)

シンポジウム「マルチステークホルダーで実現する“人を大切にした持続可能な調達”のあり方〜サプライチェーンにおける政府、自治体、企業、市民の役割〜」

・2023年7月25日実施 (詳細はこちら

登壇者:冨田 秀実氏(LRQAサステナビリティ株式会社 代表取締役)、春日 久栄氏(高砂香料工業株式会社 調達本部調達企画部専任副部長、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン サプライチェーン分科会共同幹事)、江森克治氏(株式会社ココラボ 代表取締役、全日本印刷工業連合組合 常務理事)、原田 晃樹氏(立教大学 教授)、長谷川 雅子(CSOネットワーク事務局長・理事)

持続可能な公共調達に関する調査報告書


「持続可能な地域社会のための公共調達ガイドブック~サステナブルな地域づくりと組織に求められる12の課題」(2019年3月)

▶詳細・ダウンロードはこちら


「公共調達・公契約条例と地域の持続可能性に関する全国自治体アンケート調査結果」(2018年3月)

▶詳細・ダウンロードはこちら


「SDGs時代における持続可能な公共調達 世界の潮流と日本の動向」(2017年4月)

▶詳細・ダウンロードはこちら

お問い合わせ

持続可能な公共調達推進のためのイベントやセミナーへの講師派遣や、お問合せは以下のフォームをご利用ください。

お問い合わせはこちら

持続可能な公共調達に関するセルフチェックリスト(SAQ)

公共調達に参画する企業・組織が、持続可能な地域社会や責任ある事業活動に関する項目について実施できているか否かを確認する、自己チェックを行うためのページを作成しました。どうぞご活用ください。

▶詳細はこちら

ページ上部へ戻る