ベターエイド、援助効果に関する報告書「市民社会の道のり アクラから釜山へ」を発表

08.10


【2012年6月27日】ベターエイド(BetterAid)は「市民社会の道のり〜アクラから釜山へ:開発効果強化のための市民社会イニシアティブ(CSOs On the Road From Accra to Busan:CSO Initiatives to Strengthen Development Effectiveness)」と題する報告書を発表した。2008年にアクラ(ガーナ)で行われた第3回援助効果向上に関するハイレベル・フォーラム(HLF3)から、2011年に釜山(韓国)で行われた第4回同会合(HLF4)における議論のポイントと合意に至るまでの公式プロセスや市民社会のイニシアティブと経験について報告している。加えて、援助・開発効果のための民主的なプロセス確保において、市民社会がどのような障害や課題に直面したかも示している。

HLF3において「自らの権利に基づく開発の主体」としての認識を得た市民社会は、OECD内に置かれた作業部会の正式な参加者であるベターエイドを中心に、「効果的な開発協力のための釜山パートナーシップ」に向けて、CSOの立場から見た援助効果向上を実現するために、積極的なアドボカシーを展開した。これは、さまざまなステークホルダー間で行われる市民社会外交において初めて、CSOが他の開発アクターと対等な立場で発言できるという画期的な経験だった。

一方で、市民社会組織の開発効果を示すために、オープンフォーラム(Open Forum for CSO Development Effectiveness)の動きがHLF3以降に加速していた。一連の過程を通じて、オープンフォーラムは、開発に携わるアクターとして市民社会自身の開発効果を強化するための土台となる「CSO開発効果についてのイスタンブール原則」および「CSO開発効果に関する国際枠組み(通称シェムリアップコンセンサス )」を世に出し、 これらを国際社会に認知させていった。

これらによって、釜山で行われたHLF4において、ベターエイドとオープンフォーラムは、開発協力の根本的な改革のための市民社会のビジョンと提言を強く打ち出すことができた。これには、「援助効果にかかるパリ宣言」とHLF3にて採択された「アクラ行動計画(Accra Agenda for Action=AAA)」からの未達成事項として知られている「民主的なオーナーシップ」を実効性のある形で達成していくこと、開発協力推進において基本的人権の尊重が根幹にあることを強調すること、HLF4以降の段階で公正かつ公平な開発協力枠組みを新たにつくることが喫緊の課題として存在していること、が含まれる。

▼レポートのダウンロードはこちら
CSOs On the Road From Accra to Busan:CSO Initiatives to Strengthen Development Effectiveness
http://betteraid.org/en/resources/cat_view/317-betteraid-book.html

出典:BetterAid
原題:CSOs on the Road from Accra to Busan: Report LaunchToday!
URL:http://betteraid.org/en/news/286-latest-news/560-csos-on-the-road-from-accra-to-busan-report-launchtoday.html

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