ダボス会議が閉幕 気候変動とポストMDGsにも焦点

02.10


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【2014年1月25日 ニューヨーク(米国)発】第44回世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)が閉幕した。会議では2014年1月22日から25日の4日間にわたって、「世界の再構想:社会、政治、ビジネスにとって影響(The Reshaping of the World: Consequences for Society, Politics and Business)」というテーマのもとで、ビジネス、政府、NGO、国連のリーダー2500人によって経済、環境、社会開発についての議論がなされた。

ダボス会議では、ポストMDGsへの言及がある議論も多数見られた。イベント「ポスト2015年目標:新世代の行動を引き起こす(The Post-2015 Goals: Inspiring a New Generation to Act)」には、ロックバンドU2ボーカルのボノ、デービット・キャメロン英国首相、ンゴジ・オコンジョ・イウェアラ ナイジェリア財務大臣らがスピーカーとして登壇した。 ポストMDGs開発目標をビジョンから実行に移すための新たな連帯、協力、共通の責任について、議論がなされた。

このイベントにてボノは、ポストMDGs策定において貧困者の意見を反映することの重要性を強調した。また、キャメロン英国首相は「ガバナンス、透明性、そして汚職をポストMDGsに含めることが大切」と語った。

ポスト2015年目標:新世代の行動を引き起こす(The Post-2015 Goals: Inspiring a New Generation to Act)セッションの様子

潘基文国連事務総長は会期中精力的に活動し、多くの機会に気候変動と開発の課題に対する国際的な行動の重要性を強調した。記者会見において潘事務総長は、「気候変動はビジネス、政府、市民社会の協働が必要な課題だ」と語り、リーダーたちを2014年9月にニューヨーク(米国)で開催が予定されている国連環境サミット(UN Climate Summit)に招待した。

また、ジェンダー平等と食料安全保障についてのイベントにおいては、民間セクターに対して不平等の克服、飢餓の根絶、国際開発目標における政府との協働を要望したほか、現行MDGsを2015年までに達成するためには特に保健、教育、途上国における少女の安全に対する投資を増やすことが必要と訴えた。

グローバル・コンパクト主催の晩餐会では、持続可能性の原則を採用することでビジネスセクターが国連とよりよい連携を行う事例が示された。また潘事務総長は、「ポストMDGs策定と気候交渉はどちらも“相互補完”“相互依存”で行われる。すべてのビジネス関係者は持続可能性の支援者になるべきだ」と述べるとともに、国連環境サミットの場にアイデアとコミットメントを持参し、持続可能な開発を政府とともに進めるよう要請した。

photo credit: World Economic Forum via photopin cc

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