ハイレベルパネル最終報告書発表 パネルメンバーと市民社会が意見交換会を実施

07.24


【2013年5月31日 ニューヨーク(米国)発】ポスト2015年開発アジェンダに関するハイレベルパネル(以下、ハイレベルパネル)による最終報告書「新たなグローバルパートナーシップ:持続可能な開発を通じた貧困解消と経済の転換」(A New Global Partnership: Eradicate Poverty and Transform Economies through Sustainable Development)の発表を受けて、同日、ニューヨーク(米国)の国連本部でステークホルダー対話集会が行われた。集会では、ハイレベルパネルの共同議長による要点および報告書作成プロセスの説明に続いて、市民社会との意見交換の場が持たれた。

この意見交換においてはハイレベルパネル共同議長の代理人が「新たな開発目標の目玉となる、変革を生み出す5つのシフト」(キャメロン英首相の代理人マイケル・アンダーソン Michael Anderson氏)、「経済の転換」(ジョンソン=サーリーフ・リベリア大統領の代理人サミュエル・ジャクソン Samuel Jackson氏)、「新たな開発のパートナーシップ」(ユドヨノ・インドネシア大統領の代理人ヤナール・ヌグロホ Yanuar Nugroho氏)について述べたほか、モハメッド・ポスト2015 年開発計画事務総長特別顧問からは「現行MDGs達成の重要性」「革新的なポストMDGs開発アジェンダ作成における報告書の活用」についての発言があった。

また、パネルメンバーのカルマン(Tawakkol Karman)女史(イエメン)は「(9月に発表される予定の)事務総長報告書はこの報告書より力強いものになるべきだ。国際的な協力と参加に関しては、この報告書から向上する他ない」と強調した。

質疑応答の場では、報告書作成に至るまでのプロセスや、報告書におけるジェンダー平等の取り扱い、周縁化された人々による声の反映、アカウンタビリティーと透明性、拘束力を持たない目標などについて活発な議論がなされた。

報告書に対する市民社会からの批判は主に、政策の重点が経済成長に置かれていることや、施行段階におけるアカウンタビリティーの確保などに集中した。

出典:International Institute for Sustainable Development (IISD)
原題:HLP Briefs Stakeholders on Post-2015 Report
URL:http://post2015.iisd.org/news/hlp-briefs-stakeholders-on-post-2015-report/

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