オープン・ワーキング・グループによるSDGs目標案がポスト2015年開発アジェンダの土台に 第68回国連総会

10.13


【2014年9月10日 ニューヨーク(米国)発】国連加盟国は第68回国連総会にて、ポスト2015年開発アジェンダに関する今後の議論において、持続可能な開発目標に関するオープン・ワーキング・グループ(Open Working Group on Sustainable Development Goals:OWG)が提出した持続可能な開発目標(SDGs)の案を主な土台として、同案以外の意見も考慮しつつ今後の議論を重ねることに合意した。

また合意に引き続いて、各国およびグループからは次のような発言がなされた。

「OWGによるSDGs案は(これで確定とし)再び議論の俎上へ乗せられるべきではない」(G77/中国、アフリカグループ)

「合意の一貫性や文書の内容に対する異議申立てを行わないという条件で、文書には一定の懸念もあるということを考慮に入れるべき」(後発発展途上国)

「この決定は2015年に向けた重要な中間地点であり、出発点だ」(米国)

「OWGによるSDGs案が今後の政府間交渉における“出発点”であることを強調したい」(オーストラリア)

「この合意は、OWGによるSDGs案に(これまでになされたその他の議論と比較しての)優位性を与えた」「これがポスト2015年開発アジェンダの合意に向けた通過点だと理解している国々には、この文書が依って立つ微妙な均衡を崩すような行動を取らないよう求めたい」(ブラジル、ニカラグア)

「成果文書は多国間協調主義の力と必要性の結実だ」「OWGのみが、SDGsを議論して構築する役割を与えられた政府間交渉プロセスだ」「国連事務総長(によって今後提出される)報告書は、OWGのSDGs案に対して新たな、代わりとなる、あるいは反対を向くのではなく、これまでのインプットを統合し、一貫したビジョンを提示することで、加盟国間における最終交渉を助けるものであるべきだ」(インド)

「持続可能な開発資金に関する政府間専門家委員会( Intergovernmental Committee of Experts on Sustainable Development Financing :ICESDF)による報告を忘れてはならない」(日本、欧州連合、オーストラリア)

「国連事務総長報告書には、これまでのすべてのインプットにバランスの取れた内容を期待したい」(日本)

「(国連事務総長報告書には)あらゆる角度からのインプットが反映されることを期待している」(米国)

「国連事務総長報告書には、アフリカの共通ポジション(Common African Position:CAP)が反映されることを求める」(ナイジェリア)

「国連事務総長報告書には、OWG報告書には含まれていない後発発展途上国の観点と不満が反映されることを求める」(後発発展途上国)

「開発、平和、安全の関連性がポスト2015年開発アジェンダの中で議論されるべきだ。また、外国による占領や、一方的経済制裁についても取り上げられるべきだ」(アラブグループ)

出典:International Institute for Sustainable Development (IISD)
原題:OWG Report to be "Main Basis" for SDGs in Post-2015 Agenda
URL:http://sd.iisd.org/news/owg-report-to-be-main-basis-for-sdgs-in-post-2015-agenda/

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