地域主体の持続可能な社会づくり 2012年の取り組み

東日本大震災復興支援の一助として、福島の酪農業・有機農業の復興と再生のための事前調査を、ヨーロッパ企業の依頼で日本NPOセンターとともに実施しました。この経緯で設立された福島農業復興ネットワーク(FAR-NET、福島県郡山市)の事業支援のほか、福島県酪農業協同組合(本宮市)、福島県有機農業ネットワーク(二本松市)、ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会(二本松市)などと連携を図り、地域主体の持続可能な社会をめざした活動をおこなっていま す。

2012年度の取り組み

2012年度は、独立行政法人地球環境基金より助成を受け、原発事故、水俣病といった困難な状況から持続可能な社会づくりをめざす取り組みを、国内外に発信していくプログラムを実施しました。

具体的には、国連持続可能な開発会議(リオ+20)への参加、議論を深め情報発信をするためのシンポジウムの開催(東京、福島、新潟)、熊本県水俣の人々との交流、持続可能な社会づくりに関する小冊子発行などをおこないました。

2012年度以降は、持続可能な地域づくりの「理論化」を目指し、視察やセミナー等をおこない、SDGsの議論につなげていきたいと考えています。

国連持続可能な開発会議(リオ+20)への参加

2012年6月にブラジル リオデジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」に、福島県有機農業ネットワークの方たちとともに参加してきました。ジャパン・パ ビリオン、ピープルズサミットでのセミナーや、記者会見を通して、福島の持続可能な地域主体の取り組みを世界に向けて発信しました。 (2012.6.13~18)

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持続可能な地域づくりについてのセミナー・シンポジウムの開催(東京、福島、新潟)

有機農業者、大学教員、企業関係者、NPO/NGO、大学生などを招き、都市と農村の共生のあり方や困難な状況からの地域づくりについて、市民一人一人ができることを考えるべくセミナーやシンポジウムを開催しました。

  • 「都市と農村をつなぐ持続可能な社会づくりを考えるシンポジウム 国連・リオ+20報告会」(2012年8月25日、福島県郡山市)
    福島県有機農業ネットワークと共催。福島県内外から約70名が参加。農家と消費者、市民団体と企業等様々なステークホルダーの連携の下での持続可能な社会づくりについて活発な議論をおこないました。
  • 「新潟水俣病、福島原発事故からの教訓〜持続可能な地域づくりを共に考える〜」
    (2012年11月17日、新潟県新潟市)福島県有機農業ネットワーク、にいがた有機農業推進ネットワークとの共催。新潟水俣病の歴史、教訓から、地域の多様なステークホルダーの連携について学ぶとともにその在り方について議論しました。
  • 「地域資源循環型農村と都市の市民をつなぐ〜実践から学ぶ、共生のあり方〜」
    (2013年3月9日、東京都)「農」「環境」「地域づくり」をテーマに、いくつかの先進事例を通して、持続可能な地域とは何か、それを実現するために、 農業者、住民、自治体、NPO、企業など異なるセクターの連携や、首都圏と農村の交流などについて、皆で考える場を提供しました。

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水俣⇔福島~水俣の歴史と教訓、福島の取組みから考える視察&交流事業~

福島県有機農業ネットワークの方たちと共に熊本県水俣を訪問し、水俣への理解を深めました。水俣市久木野の市民の手により再生された棚田や小水力発 電などを視察、地域資源を生かした地域の取り組みに関する意見交換を通じて次なるステップを考える機会としました。(2013.3.12-14)

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ブックレットの発行

ブックレット『持続可能な社会をつくる共生の時代へ 農の力と市民の力による地域づくり』表紙

福島・水俣・新潟のような困難な状況の中で、地域資源を生かした各地の地域づくりの実践をまとめた小冊子『持続可能な社会をつくる共生の時代へ 農の力と市民の力による地域づくり』を作成しました(500部)。英語版はHPに掲載。

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