CSOネットワーク 提言&コラム

「中学・高校のためのSDGs教育デザイン」開発への想い

投稿日:2020/09/04
カテゴリー: 代表理事コラム

CSOネットワークは、2020年9月4日に「中学・高校のためのSDGs教育デザイン」を発表した。このコラムでは、開発の経緯と想いをお伝えしたい。

 

きっかけは中学高校教員向けのSDGsに関する講演会(2020年1月28日)

CSOネットワークにとって、中高教員向けの講演は初めてであったが、テーマがSDGsであったことから、私たちがこれまで行ってきた企業や自治体、消費者・市民に対する講演やアドバイスの経験をもとに、「誰一人取り残さないSDGsを学ぶ~生活や授業で未来を紡ごう~」をタイトルとし、SDGsの理念や原則、そして、SDGsを活用した様々な学びについてお話しをさせていただいた。多くのご質問やご意見をいただく中で、SDGsを通じた持続可能性に関する教育が必要となってきているとともに求められているのではないかと考えるようになっていった。

 

SDGsの適切な推進への願いとたしかな人材育成に向けて

企業や自治体をはじめ、教育分野でもSDGsの取組みが進展しているが、SDGsを正しく理解し、適切に推進しているのかと気になることがある。ポストSDGs社会を生きる若者達に、持続可能性について正しく知ってもらいたいという思いから、身近な生活、地域を起点に、持続可能性について知り・学び・行動につなげるための「SDGs教育デザイン」を開発するに至った。

苦労したのは、私たちがSDGs教育をどう考え、教育分野においてどのような貢献ができるのかをどう示すかという点だった。スタッフとともに試行錯誤を繰り返し、CSOネットワークが大切にしているSDGsの理念を原則として明示し、プログラムには、私たちの注力している分野における学生自らの調べ学習を踏まえたワークショップを組み込んだ。「デザイン」という言葉は、SDGsを現象として表面をなぞるのではなく、方針をもってSDGs教育を設計し新しい観点から全体を捉えなおしてほしいという意図を示すものである。学生たちが、たしかな一歩を踏み出し、持続可能な未来を創造する人材になってほしいと願うものである。

 

「中学・高校にためのSDGs教育デザイン」の開発にあたっては、中学・高校教育の専門家であるコアネット教育総合研究所 川畑浩之様のご助言もいただきながら進め、完成にいたったものである。改めて御礼を申し上げたい。

 

今後、「中学・高校にためのSDGs教育デザイン」については、SDGsの動向や事例などの新たな情報をもとに適宜アップデートしていきたいと考えている。

 

一般財団法人CSOネットワーク

代表理事 古谷由紀子

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